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ザ・ザ・コルダのフェニキア計画

ウェス・アンダーソン映画!ということで観てきました ウェス・アンダーソン、とにかく絵面がよすぎる~!!ってことで好き 背景こみで静止画みたいな、観てるだけできれいだな……ってなる映画なんだけど、普段見ないような画角も多くて工場見学見てるような、ついつい視線が吸い寄せられてしまうかんじの絵ばかり 俳優さんも好きなひとしかいない 多国籍感?っていうか、いろんな俳優さんたくさんで好き 今回第二王子やってた役者さんあまりにも好きすぎた トムハンクスやベネディクトカンバーバッチがちょろっと出てきたり、存在感ある俳優だからこそこの演技ができるんだよな、と納得しかなかった

ウェスアンダーソンの映画はわかりづらいことで有名なんだけど(私の中で)、今回の映画はかなりわかりやすくて、そのぶんギャグにもふっていてすごくドストライクでした やっぱり物語にはギャグが必要 そして愛はもっと必要! 恋愛だけじゃなく、家族愛とか友愛とか人と人とのつながりっていいよね、ってのをじっくり書いてあってすごくよかった 今回の主人公ザ・ザ・コルダは言うたらクリスマスキャロルのスクルージなわけだけど、何度も何度も繰り返す超常現象と娘とのやりとりで改心していく流れとフェニキア計画成功させたいっていう流れがはじめから終わりまでぴっと通っていてわかりやすかった 口八丁で通り抜けていたザ・ザ・コルダがどんどん身体を張っていくようになるなあと思ってたけど、そもこいつ最初から自分の怪我はなんとも思ってなさそうなふしがある 自分が傷つくくらいで商談成功するんならそれでいいじゃん思考が悲しかった 代わりに撃たれてラッキーくらいに思ってただろあいつ そのうち死ぬぞ 死んでもいいと思ってそうだけど 養子たくさんお迎えしてたのも、自分の血をひいてないほうがいいに決まってる、って思ってそうだなーと 世界中から狙われるくらい金稼ぎが上手なのに自己肯定感がめちゃくちゃ低いのが悲しい 誰からも愛されるわけがない、と思って生きてそう そんなザ・ザ・コルダが投資してくれとまわる旅、ようは、俺を信じてくれ、俺を愛してくれ、と言ってまわる旅のようなもので、パーセントが減っていくたびに悲しくて、でもちょっとでも投資してくれるたびにうれしくて、よかった 投資を受けていくたびに、自分はもしかしてちょっとくらい愛されてるかもしれない、それなら自分もひとを愛してもいいのかもしれない、ってかんじに思考が変わっていくかんじがすごく好き

ザ・ザ・コルダ、気になったものは家庭教師呼んで勉強する姿勢なのめちゃくちゃ好きだ 暇を見つけては本読んで、メモ持ち歩いて、勤勉なひとだなと思う 家族が欲しかったんだろうなあ、としみじみ思う 暗殺者が皆昔雇ってたひとだ、ってわかるの、クビにしようがなんだろうが顔は絶対忘れてない執着を感じて悲しい 顔覚えるの苦手なのであれですけど、最後ザ・ザ・コルダがレストランでお皿出してたのって、ずっとそばにいた執事のひとで合ってる?? 物語には一切かかわってこなかったけど、そのひとはザ・ザ・コルダにとって家族なんだろうな あとラストの店のバックヤードでコルク詰まった瓶がずらーっと並んでたやつ、あれボトルキープとかなんだろうか、と思ってるんだけど違うかも そうだったらいいな いろんなひとが店の常連になってるといい

なんかグッズあったら買いたいと思ったのに、TOHOシネマズには一個もなかった パンフ買ってもあんまり読み返さないからできればグッズなにか飾りたかったんだけどなー ぐぬぬ アフタヌーンティーのウェスアンダーソンコラボをもりもり買うしかないかもしれん